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【感想】ビニールの城 〜朝顔という人間から森田剛を感じない〜


    お久しぶりです!「ヒメアノ〜ル」感想記事が奥深くしまわれてました!なんてこった!母がDVDを購入したとの一報を受けていますので、そちらを鑑賞してからまた書きたいな〜なんて思ってます。
(ちなみに母、森田剛にゾッコンラブの立派なV6FC会員に成長しました♡こちらの経緯も是非記事にしたいところ…)

    今回はですね、母のおかげで観劇まで漕ぎ着けました「ビニールの城」の記事でございます。レポというか、ただただ感想を殴り書くというだけなんですけど。





※これから観劇する方は読まないでください※







    主役は剛くん。"剛くんの演技を観に来た"という気持ちが強かったので夕ちゃんを探す森田剛演じる「朝顔」目線でストーリーに入っていったと思います。
    でもすぐに、舞台に剛くんはいなくなりました。そこにいるのは人形に異常な執着を見せる一人の男でしかなくて、森田剛が演じているはずなのに、微塵も森田剛を感じなかった。いろんなジャンルの作品、役者さんを観てきたけど、ここまで役者さんを感じない、役になってしまっているというか、取り付かれてしまっている人間を初めて観た。「◯◯くんかっこいいな…」「◯◯くんすごい…」と頭の片隅にいつもならその役者さんのことを考えるのに、この作品は、森田剛森田剛のことを考える暇をくれなかった。そこにいたのは、まさしく朝顔でしかなかった。朝顔のことしか考えられなかった。
    このまま朝顔目線でお話を進めていくのかと思いきや、私は途中でモモに感情を奪われました。はじめは、"この女はなんなんだ?キチガイか?朝顔に近付いて…なんなのよ!"という感じだったのに、「モモが実はビニ本の女です。」という展開から完全にモモ目線になってしまった。
    朝顔を不器用に愛してしまい、人生の全てが朝顔だった。そんな朝顔に愛を伝えるも、理解してもらえない。朝顔のちょっとした優しさにも"そんなことしたらモモが可哀想。突き放すならちゃんと突き放して…!"と完全にモモ目線、モモの見方である。

   モモは朝顔に生身の自分を愛してもらえないなら、朝顔と一緒にビニ本(写真)としての「ずっと一緒」を提案するシーンがあった。こんな言葉をモモに言わせてしまう朝顔に腹が立ったし、「嫌い!」と叫ぶモモの声がとても悲しかった。空気銃を撃つモモがとても苦しかった。

    モモの決死の愛の告白にも朝顔は答えてくれず、モモはビニールの城へ戻ることを決意。夕ちゃんを取り戻しにモモの元へ現れた朝顔に。モモは朝顔に会えて嬉しそうな、でも困ったように感じた。諦めた、決別すると決めた一方的に愛する男が現れたのだ。嬉しいけど決意が揺らぐに決まってる。
    朝顔から手を差し伸べられ戻ろうと言ってもモモが手を取らなかった気持ちがよく分かる。1度突き放され、住む世界が違うと決別したのだ。"女の悲しい決断をなめるな。朝顔が夕ちゃんを忘れられず、生身の女を選択することが、モモへ動いている自分の大切な気持ちに気づくのが遅すぎたんだ!"と「朝顔がやっと生身のオンナを選択しようとしたのに、突き放されて可哀想」という気持ちは全くなく、「モモは強いオンナだった。悲しいオンナだった。そしてその道歩ませてしまったのは朝顔、お前のせいなんだぞ」という気持ちが強かった。
    きっと朝顔はこれからビニ本の中のモモに会うことはできない。ビニ本の中のモモでなく、生身のモモを大切に思う気持ちが生まれているから。でも、モモはもうビニ本の中にしか現れない、ビニールの城に囚われ、城の最上階で生きていくことを決めたから。
  「朝ちゃん!助けて…!!」というモモが最後に伸ばした手を朝顔が掴んでいたら、この悲劇は喜劇になっていたのかもしれない。


    はい!感想終わり!ふ〜



    ちなみ「あ、剛くん〜剛くんだ〜♡♡きゃ〜♡♡ちっさ!!!え、足首ほっそ!!!か、かわい…え、全てがミニマム…フィギュアにして…」となったのは、カーテンコールでフッと安心た笑顔をみせたとき。ちなみにうなじ。森田剛のうなじは人殺せるくらい美しいし可愛いしセクシーだし国宝だよ。


    また一つ素晴らしい作品に出会えたことに感謝です。
    「舞台俳優」森田剛を実際に体感することが出来て、わたしはとても幸せです。今後も剛くんが舞台上で剛くんではなくなる瞬間を何度も観られますように…。